【国内初】「床をマッピングするセンサ」を搭載したガイドレスAGVをリリース
AGV(無人搬送車)の開発から導入までを一貫して手掛ける四恩システム株式会社(福岡県久留米市、以下「四恩システム」)は、床面をマッピングして自己位置の推定を行うセンサ『Triton』(Accerion社:オランダ)を搭載させた AGV を開発し、2023 年 4 月にリリースすることを発表した。
現在国内で販売されている AGV は、磁気テープや QR コードを床面に設置し誘導する方式が大半を占めており、床をマッピングするセンサを使用した誘導方式の採用は、国内メーカとして初の取組みとなる。
◆センサの仕組み
『Triton』は床面のテクスチャをスキャンし、その特徴を測定するセンサである。サブミリ単位の詳細な情報を読み取り、そ
の画像データをもとにマッピングしたルート上を、AGV が走行する。走行中は画像と床面を一致させながら進むため、正確な位置情報の取得が可能だ。
劣化などで床面の状態が変わった場合も、自動検出・スキャンを行い、マップを更新していくため、継続的に運用することができる。
◆メリット
・磁気テープや QR コードなどのガイドを敷設する必要がなく、ガイドレス走行が可能。
・ルート変更が簡単にでき、施工コストが大幅に削減される。
・精度の高いマッピングを行うため、正確性が高い。
◆想定される活用場面
今回『Triton』を搭載させた製品は、四恩システムが標準品として取り扱う天板移載型の AGV『TRAY』である。センサは、床面をマッピングし識別するという特質上、特にコンクリートでの使用に適している。新たな誘導方式への対応により、ガイドの敷設が導入への障壁となっていたユーザーへの訴求など、今後さらなる販路の拡大を見込んでいる。